夏休み、楽しい旅行が暗転して、まさか自分の乗っている飛行機が撃墜されるなんて子どもたちは思わなかったはずです。
今回起きたこの事件ですが、撃墜されたマレーシア航空機には乗員乗客298人が搭乗していましたが、うち194名(1名はハーフ)オランダ人だったそうです。
オランダ国民は悲しみにくれた毎日を過ごしているのに、それに追い打ちをかけるように現場では遺体が引きずりまわされているなどの情報があがっていて、何ともやりきれない思いで、胸が痛みます。
そして、この機には大人たちではなく、80人もの子どもたちが乗っていたのです。
この写真は、現地で遺体の回収にあたっていた兵士が、がれきの中から猿のぬいぐるみを発見し、帽子を取って十字をきった時の写真です。
ウクライナ東部でのマレーシア航空機撃墜事件で、現地メディアは7月18日、乗客乗員298人のうち約80人が子供だったと伝えた。夏休みを国外で楽しむ予定だった子供が多数犠牲となった。時事ドットコムなどが報じた。
機体が広範囲に散乱している墜落現場には、絵本、トランプ、スケッチブックなどの手荷物もある。Tシャツ、日焼け止め、短パン、帽子に地図。これから楽しむはずだった遺品も、きれいなまま散らばっていた。
遺品を回収親ロシア派武装集団のひとりが、がれきの中から猿のぬいぐるみを回収した。兵士は報道陣にぬいぐるみを見せたあと、帽子をとって十字を切った。
そばには、日記も置かれてあり、昨年訪れた旅行先での記録が綴られていた。
墜落では、子供たちだけでなく大勢の民間人が、命を奪われた。
航空宇宙エンジニアのFatima Dyczynskiさん(24歳)はIBMでインターンシップを開始するために、オーストラリアのパースに移動する最中だった。ハイテクスタートアップ「Xoterra Space」の創設者の一人でもあり、2013年10月には携帯電話から人口衛星へのアクセスについて、TEDで講演していた。
メルボルン大学を卒業したあと、オランダの金融機関で働いていたElaine Teohさん(27)は、Emiel Mahlerさんと挙式のため故郷のマレーシアへ移動する途中だった。Elaineさんは、4カ月前、自身のFacebookに次の言葉を投稿していたという。
「人生は真剣に受け止めるには、あまりにも深刻過ぎる」。
インドネシア人のWayan Sujanaさんは、ヨーロッパ各国への旅行からの帰り道だった。16日にはFacebookのカバー写真をパリのエッフェル塔に変更し、これまで働いて貯めたお金で海外に旅行できたことへの感謝を書き込んでいたという。
出発前のオランダでも、風車の写真をFacebookに投稿し、現地で働く友達へのメッセージも書き込んでいた。
「みんな、すぐまたバリで会おうぜ!」
アメリカのインディアナ大学で化学を学んでいたオランダ人のKarlijn Keijzerさん(25)は、休暇でMH17便に乗っていた。アルツハイマー病治療薬の研究などを行っており、准講師としてコースを指導していたという。
ボート部でもクルーのリード役として活躍。練習のあと、メンバーたちはKarlijnさんからオランダ語を教わった。
MH17便には、オーストラリアのメルボルンで開催される国際エイズ会議の出席者らが多数搭乗していた。Joep Langeさんはかつては国際エイズ学会の会長を務めており、発展途上国におけるHIV/AIDS治療の普及に力を注いでいた。
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アフリカ諸国に、安価なエイズ治療薬を供給することを提唱した人物であり、「冷えたコーラやビールをアフリカのあらゆる僻地にまで普及させることができるのだから、同じことが薬についてできないはずがない」と述べていた。
Moさん(12歳)、Evieさん(10歳)、Otisさん(8歳)の3人きょうだいは、おじいちゃんに連れられて自宅に向かっていた。母のRin Norrisさんは仕事から抜けだせず、同じ便ではなかった。
RinさんのFacebookページには、ハリー・ポッターやアリスに変装したり、絵を描いたり、誕生日を祝ったりしていている子どもたちの写真が投稿されていた。
墜落から3日が経過し、現場の遺体の多くは機体の残骸の間にばら撒かれた状態のままだ。
記者は、親ロシア派が墜落現場を支配している状況を「言葉にならない」と表現し、夏の日差しと度重なる雨にさらされている遺体は腐敗と膨張が進んでいるという。
遺体の収容が困難を極めている状況の中、遺族はウクライナの現場へ渡航されることをも許されず、心をかき乱されるようなニュースで状況を知るのみで、心痛が重なるばかりだ。
墜落現場が戦闘地域のまっただ中に位置し、改めてウクライナが遠い場所で、空爆にさらされていることが浮き彫りになった。
グラボヴォの墜落現場で19日、1人の乗客の遺体が航空機の座席に固定されたまま、ズポンに裸足の状態のままだという。
もう1人の遺体は、青い花畑に埋もれ、おもちゃや本、靴などが散乱している中、仰向けで横たわったままだ。
イギリスのハモンド外相は、政府が犠牲者の尊厳と尊敬を最優先すると述べた。
「私たちが今最も重視しているのは墜落現場の保全であり、そのために原因と犯人を特定する国際的査察団がある。彼らを公正に派遣し、尊厳と尊敬をもって犠牲者の遺体を適切に取り扱えるようにする」
ハモンド外相はさらに、「ロシアや西欧に限らず、国際社会全体で査察団が墜落現場に派遣できるように働きかけることで真相究明につながる」とも述べた。
何か、こう胸の奥に悲しみだけではなく怒りというか、憤りを感じます。
どうしてこういう事になってしまったんでしょうか。
この事件を起こした人は、死刑にされるべきだと思います。
こんなにたくさんの人を殺しておいて、生きていていいわけないと思うのです。
しかも、これをきっかけに世界大戦がはじまってしまったら・・・。
もう、どうこう言ってられなくなるのかもしれません。
それを止めてほしいです。
どうか、これ以上犠牲者が出ませんように。
ネットユーザー声
「犯人探しは後回しだ。即時停戦あるのみ。ウクライナに平和をもたらすこと以外に、失われた尊い犠牲者の命に報いる道はない。」
「なんでこうなるのか・・・」
「人間はバカだ、いつだって同じ歴史を繰り返して。これじゃあ神様だって怒るさ」
ロシアでは
モスクワ中心街にあるオランダ大使館前に、献花やメッセージ、クマのぬいぐるみなどを供えるモスクワ市民が絶えない。
中には「私達を許してください」というメッセージカードも。
こうした善意ある行動は、しかしロシア国内では一切報道されていないという。
筆者:AI HONDA EKLUND
スウェーデン在住のマルチオペラシンガー。
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