作中に登場する人物が福島県を訪れ鼻血を出してしまった場面や、大阪府に関する記載が一切根拠のないものとして大阪府から正式に抗議文も出ている、渦中の作品『美味しんぼ』
いったいこの話はどのような結末を迎えるのか。
ビッグコミックスピリッツ編集部発表のコメント
福島県や、大阪府から公式見解が発表された『美味しんぼ』。このたび、本作を連載する「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)編集部が、本誌公式サイトにてコメントを発表した。
「スピリッツ24号掲載の『美味しんぼ』に関しまして」というタイトルで掲載された文面では、「24号掲載の『美味しんぼ』作中において、鼻血や疲労感と放射線の影響を関連づける発言が出てまいりますが、前号で登場した医師のように、そうした放射線との関連性について、否定的な意見を持つ方も多く存在します。その因果関係について断定するものではありません」とコメント。
また、掲載理由や表現方法について「実在の作中人物の意見を受けた表現は、事故直後に盛んになされた低線量放射線の影響についての検証や、現地の様々な声を伝える機会が大きく減っている中、行政や報道のありかたについて、議論をいま一度深める一助となることを願って作者が採用したものであり、編集部もこれを重視して掲載させていただきました」と掲載意図を明かしている。
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加えて、作中には2013年の取材当時、騎西高校へ避難していた人々が登場するが、鼻血や体調に関わるエピソードについては、この人物らへの取材とは無関係とも記述している。
さらに、読者からの声や、福島県、大阪府からの公式見解発表を受けて、小学館 ビックコミックスピリッツ編集部は、19日発売の25号と公式サイトに議論を深める意図のもと、識者、専門家の見解や批判を含む様々な意見を集約した特集記事を掲載する予定であることも明らか本当にした。
筆者としては、本当に遺憾であるという一言に過ぎない。
しかし、色々な考え方を持った人がいる世の中だ、はっきりどういう意図で作者がこの記事を書いて、編集者の方たちがこれを掲載したのか説明したうえで、私達を納得させて頂きたい。
美味しんぼ作者のプロフィール
雁屋 哲。
ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク共同代表。
生まれは中国だが、日本人である。
本名、戸塚 哲也。
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