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ケニアのみんなに愛された美しい牙を持つ象、サタオが密猟者の放った毒矢により悲惨な最期をとげる | 芸能文春

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ケニアのみんなに愛された美しい牙を持つ象、サタオが密猟者の放った毒矢により悲惨な最期をとげる

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世界の砂漠地帯や自然が多い地域では、今なお密猟者による動物の乱獲が後を絶ちません。

今回、ケニアでもっとも愛されていたといっていい、美しい牙を持つ象がその密猟者の放った毒矢に命をたたれました。

この記事を読んで、憤りを隠せません。

私たち人間は、もう少し動物を大事にしないといけません。

犠牲になってしまったケニアの人気象サタオ

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ケニアで最も愛されていたゾウの1頭サタオ(Satao)が命を奪われた。巨大な牙を得ることが目的だった。専門家たちは“とてつもない”損失だと嘆いている。

非営利団体(NPO)のトサボ・トラスト(Tsavo Trust)によれば、サタオはトサボ・イースト国立公園で毒矢に倒れた。矢を放ったのは密猟者で、サタオが苦しみながら息絶えるまで待ち、象牙を得るために顔を切断したという。トサボ・トラストは一帯の野生生物と地域社会を守るために活動している。

密猟者たちはサタオの巨大な牙に魅せられていた。

NPOワイルドライフダイレクト(WildlifeDirect)に所属し、ケニアで野生生物の保護に取り組むポーラ・カフンブ(Paula Kahumbu)氏は、「巨大な牙を持つゾウが残っている国はおそらく世界中でケニアだけだろう」と話す。

「サタオのような動物がいなくなることはケニアにとって大きな損失だ。あの場所の名物として多くの観光客を引き付けていた」。

トサボ・トラストは次のような声明を発表している。「本当に残念なことだが、サタオが密猟者の毒矢に倒れ、死亡したことを確認した。はるか遠くの国に象牙を供給し、底なしとも思える欲望を満たすことが目的のようだ」。

「はるかかなたの国の誰かが棚に飾る小物のために、尊い命が失われた」。

サタオはとても目立つため、特別な保護を受けていた。それでも、守ることができなかった。

トサボ・トラストとケニア野生生物公社はこの18カ月、空と陸からサタオの動きを追っていた。トサボ・トラストによれば、「生前、サタオの巨大な牙は空からでも容易に確認できた」という。

サタオは通常、4頭のオスとともに、予測可能な狭い範囲で行動していた。ところが最近、大雨に見舞われたため、餌を求めて国立公園の境界あたりまで遠出していた。この付近は密猟が盛んなことで知られ、特に毒矢の使用が目立つ。

◆密猟の代償

1930~1940年代、アフリカ大陸には500万頭ほどのアフリカゾウがいただろうと推測されているが、現在は47万2000~69万程度まで減少している可能性が高い。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧II類に指定されている。

自然保護団体の見積もりでは、毎年3万~3万8000頭のゾウが象牙を得るために密猟されている。象牙の主な行き先は中国やタイといったアジアの消費国だ。

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ケニアには有名なゾウを守ってきた歴史がある。カフンブ氏は、「ケニアの初代大統領ジョモ・ケニヤッタは力強いメッセージを伝えている。巨大な牙を持つアハメド(Ahmed)というゾウを大統領の権限で保護したのだ」と話す。

「2人の武装した護衛が24時間体制で付いていたため、アハメドは長生きした。ウフル・ケニヤッタ大統領もこれにならうべきだ」。

「こうしたゾウを守ることができなければ、アフリカの巨大な牙の遺伝子は永遠に失われてしまう」。

Christine Dell’Amore, National Geographic News

なぜこんなことが起こってしまうのか。
殺されたサタオの牙は、どこか知らない国の裕福な家庭の棚に飾られる置物などになるんですよ?
そんなことがあっていいわけがありません!
ケニアのNPOや現地の人たちも、やりきれないきもちでいっぱいだったででしょう。
これは、例えば今回のように動物たちが実際に住んでいる国だけの問題ではありません。
象牙を輸入しようとする国にも問題があります。
こういう問題を世界で話し合わないと、解決しないのです。

密猟について

地球上において絶滅が危惧されている動物はその希少価値が故に、その筋の裏のルートでは信じられないほどの高い値で売られる。

そのため、法律でちゃんと規制されていても密猟が摘発される事例は後を絶たず、決してなくなる事はない。

密猟された動物達はペットとして求められる場合はまだいいほうで、殺されないで済むが、例えば今回の件のように象の牙など一部の部位のみを求める場合、そしてさらにグルメや漢方薬の材料として求められる場合など様々なケースがある。

しかしそのいずれも、標的となってしまった動物が、その土地からいなくなることに変わりはないのである。

ほかの動物に比べて絶滅の危機とされている動物達は、その個体数自体が僅かであるため、仮に一頭だけが採取されたとしても、後にその動物の種の存続に多大なダメージを負う可能性が大きい。

過去に実際に起こったことであるが、私達人間による乱獲が原因で動物が絶滅した事例が多数ある。

そのため、密猟行為自体を厳重に取り締まらなければならない。

しかしここで問題なのが、これら密猟の標的になりやすい貴重な動物は、特にアフリカや東南アジアなど国家財政が厳しい国に分布している事だ。

こういった発展途上国は、まず国民が豊かになる施策こそが重要とされてしまっているため、動物の保護は後回しにされる事が多いのが現状である。

さらに、本来ならば密猟を取り締まるべき治安当局の者が賄賂によって買収されたり、時には治安当局の者自らが密猟に参加する事も、こうした発展途上国では少なくないという。

このような例を見ても、世界中の各国での密猟への対策の重要性が挙げられるのだ。

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