小学館の週刊誌「ビックコミックススピリッツ」で連載されている漫画「美味しんぼ」といえば、食の漫画でとても有名だ。
世代も年齢も関係なく楽しめる漫画として人気を博していた。
ところが、ここにきてこの漫画でのあるシーンが波紋を呼んでいる。
環境省の浮島智子政務官は8日の定例記者会見で、小学館の週刊誌「ビッグコミックスピリッツ」に掲載された漫画「美味(おい)しんぼ」で、東京電力福島第1原子力発電所を訪れた主人公が鼻血を出すなどの場面が描かれたことに関し、「福島の人も頑張っている中、残念で悲しい出来事だ」と述べた。同省は放射線による健康への影響調査を担当している。
浮島氏は「言論の自由はあると思うが、風評被害の観点から影響を考えてもらいたい」と指摘した。環境省は、「これまでの科学的知見では、福島第1原発事故に伴う放射線と鼻血の因果関係はない」としている。
実は筆者はこのことを記事にするかどうか、ここ数日悩んでいた。
しかし、やはり書かなくちゃいけないと思うのでこうして筆をとる事にしたのだ。
1番の理由は、実際に被災地で沢山の友達が頑張っているのをしっているからである。
2011年3月11日に東日本大震災が起きた時、私はイタリアのフィレンツエに住んでいた。
だから、すぐに被災地に向かうことが出来なくて歯がゆい思いをし、フィレンツエで何回かチャリティーイベントを主催したのであるが、苦い思いが胸にくすぶりづけていた。
そして、2013年の3月11日、やっと現地に赴くことができたのである。
そこで、日本全国や海外からも集まった沢山の仲間と、とても充実した時間を過ごせたのだった。
一人で東京から出発したはずなのに、帰りには本当にたくさんの友達、同志と知り合えたのだ。
一般社団法人震災復興支援協会つながりの復興イベントの様子
写真を見て頂ければわかるように、福島をはじめとする被災地では今でも沢山の人が頑張っているのだ。
それぞれの分野で、それぞれのペースで。
なので、わかってもらいたいことは一つだけ。
週間で発売されている影響力のある漫画で、これだけ誤解を生む作品を発表する事について、作者も編集者も、編集長や社長ももう少し考えるべきだったという事だ。
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